タイトルは『手と足の巡礼』。「河津聖恵は『手と足の人』である」という書き出しで始まる、1000字ほどのささやかな礼賛歌です。
あらたな読み手との、かすがいの花鎖となりますよう。
「我死なば 焼くな埋(うず)むな野にさらせ 痩せたる犬の腹を肥やせよ」
小野小町の辞世の句より生まれた『流転』P30号、薄笑みをやどすその姿が、地母神のようにも見えます。自身の死を哀しみだけでなく、命を循環させる豊穣の喜びとして、心静かに受けとめているような。
おそらく玉川さんの代表作の一つになるのではないでしょうか。
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