2018年3月9日

詩集『九月十九日』の販売について


現在、詩集『九月十九日』の新品が、定価の2倍ほどの値でネットショップで販売されております。版元のふらんす堂にはすでに在庫がないため、まれにブログ宛てに問い合わせがあるのですが、販売にさいして、双方の個人情報が明らかになってしまいます。

その対策として、「メルカリ」での販売を試験的に始めました。
「らくらくメルカリ便」を採用しておりますので、すべてが非公開のまま売買が成立します。サイト内の検索欄に「森水陽一郎 新品」と打ち込めば表示されますので、お入り用のかたはぜひ。

もし「一筆」を希望であれば、購入前に「コメント欄」よりお知らせください。


なお、紙の詩集27篇に書き下ろし9篇を追加した電子書籍バージョンも、現在Amazon Kindleで販売されております。 ほかの電子書籍と同様、プライム会員・アンリミテッド会員であればすべて無料で読むことが可能ですので、もしよろしければ。



詩集『九月十九日』 森水陽一郎 
2015年刊(ふらんす堂)
18回小野十三郎賞受賞作品

B6判/上製カバー装 106頁 
布装/銀箔押し









2018年2月9日

詩集と小説の進捗

初夏に出版予定の詩集の原稿が、12月の末、なんとか無事に手を離れました。ひきつづき細かい語句の直しはありそうですが、とりあえずほっと一安心。
表紙については、いずれまたきちんと書きたいと思っていますが、いまはまだ不確定要素が多く、どこまで理想を実現できるか、頭のやわらかさを試される、がっぷりよつの取り組みが待っていそう。

そして年が明けて最初の新月、中断したままの小説をふたたび書き始めました。ぼんやりとですが、それなりに長いものになりそうな気配で、当然ながら、自分の中でのあらたな試みと、こけおどしでない何かしらの新機軸がないと話にならないので、これもまた一筋縄ではいかなさそう。すでに総力戦の様相を呈し、人との交わりを絶った修験道の生活に入りつつありますが、望むところです。にじり寄りの日々が形になるのは、さていつになることやら。

昨年には素敵な出会いもあり、10時間ほどかけて、ヒノキで作品台を作りました。

佐野藍さんの『image combing - 砂浜2』、大理石と格闘を始めたばかりの、2014年作、出立のメルクマールともいえる記念碑的な作品です。空想の枝葉を育む、静謐なたたずまいに一目惚れしたのでした。

材料は秋に帰省したおり、木工関係の父からゆずり受けたもの。木目を生かせるよう、一応リバーシブル仕様に。(400×100×10ミリ)


この護符をそばに、今後詩や物語を綴っていきます。

2017年12月1日

『現代詩手帖』掲載のお知らせ

現代詩手帖12月号(現代詩年鑑2018)に、詩集『夏の花』の書評を寄稿しました。
タイトルは『手と足の巡礼』。「河津聖恵は『手と足の人』である」という書き出しで始まる、1000字ほどのささやかな礼賛歌です。
あらたな読み手との、かすがいの花鎖となりますよう。



また、本書の装画を担当された玉川麻衣さんの個展『流転抄』が、12月2日より10日まで(3日休廊)、六本木のストライプハウスギャラリーで開催されます。5日には、河津さんを交えたトークイベントもあるそうです。

「我死なば 焼くな埋(うず)むな野にさらせ 痩せたる犬の腹を肥やせよ」

小野小町の辞世の句より生まれた『流転』P30号、薄笑みをやどすその姿が、地母神のようにも見えます。自身の死を哀しみだけでなく、命を循環させる豊穣の喜びとして、心静かに受けとめているような。
おそらく玉川さんの代表作の一つになるのではないでしょうか。

東京都港区六本木5-10-33-3F 
Tel 03-3405-8108





2017年11月21日

文学講座の御礼・神戸新聞掲載・墓参りについての短文

ふるさと姫路での文学講座「七つ転んで、詩が生まれる」、おかげさまで、急遽予備のイスが用意されるほどの盛況ぶりで、60名ほどが来てくださいました。
関西人は「笑かしてなんぼ」「お笑い原理主義」の修羅の世界ですので、なかなかのプレッシャーでしたが、どうにかその任を果たせたのではないかと、ほっとしております。

姫路文連の関係者の皆様、仲立ちをして下さった詩人の大西隆志さん、特大の熊手で、親類縁者を根こそぎかき集めてくれた母親に感謝し、お礼の言葉とさせていただきます。
あたたかな笑い声と拍手、財布に入りきれないほどの心のおひねりを、皆様ありがとうございました! 

画像は、帰省の途中で立ち寄った、三重の山中を駆け流れる赤目四十八滝。
講座で取り上げた車谷長吉さんへの、最低限の礼儀として、実際に歩いたのでした。











【追記】

1110日付の神戸新聞で、講座の様子を紹介していただきました。
紙面の都合上、2時間の講座が布団圧縮袋式に超訳され、さらっと目を通すと、私のあこがれの作家が車谷長吉さんと誤読できてしまうのですが、まあ、ありがたいかぎりです。
本文の紹介は、著作権保護の観点と、「にやけ」が特盛りのため、自粛の方向で。



そして、少し時間をさかのぼりますが、講座の前日、墓参りをしてきました。飼っていた動物の墓を含め、市内に散らばる墓地を5か所ほどまわります。




1枚目は名古山にそびえる仏舎利塔。手前に写っているのは、妻と子供を含めた森水一族。
ではなく、永遠にどいてくれなかった赤の他人。
2枚目の先のとがった墓の一つは、母方の祖母の弟のもの。
親族の墓をさらすのは、あまり褒められた行為ではありませんが、一つ言いそえると、横並びの彼らはすべて先の大戦の戦没者であり、少なくない遺骨が、いまだ異国の地で野ざらしとなっています。

祖母の弟は、享年25。フィリピンのルソン島、クラーク飛行場の付近で亡くなったと墓の側面に刻まれていますが、いまだ遺骨は戻っていません。(戦病死と伝えられていますが、あるいは気休めの、気づかいの報告なのかも知れません)
帰省中、何度か田舎の道ばたに、あるいは訪れた墓地の隅っこに、横並びの神道型の墓を見かけましたが、その意味を知る人はあまり多くはないでしょう。

彼らが自身の死を、意味のあるものとして後世に伝えてほしいのか定かではありませんが、少なくとも知ることは、彼らの歩んだ短くも苛酷な、徴兵忌避を遠ざけた曲がりのない一本道に想いをはせるきっかけとなり、それは私自身の生き方にも、何らかのかたちで反映されるのではないかと、個人的には考えています。背の曲がりを正す、座禅の警策(きょうさく)のような役割として。

2017年10月10日

文学講座のお知らせ

117日(火) 姫路市市民会館第1教室にて、2時間ほどお話をさせていただきます。
詩の朗読もする予定なので、どうぞお楽しみに。

問い合わせ 姫路地方文化団体連合協議会(姫路文連)
TEL 079-288-6642