1976年9月19日

Biography ・Q & A




森水 陽一郎 / Yoichiro Morimizu

1976年 兵庫県姫路市生まれ

2012
年、『五日間のお遍路』で小諸・藤村文学賞最優秀賞、『青い意志』で部落解放文学賞・詩部門、『噛みつき男爵』でオール讀物新人賞最終候補、『手紙』で伊東静雄賞佳作

2013
年より『現代詩手帖』に詩の掲載が始まり、夏、AmazonKindleストアにて、電子書籍の出版を開始。 『祖父からの「もやい」』で日本語大賞優秀賞、のちにNHKラジオ『ラジオ・ハートストーリーズ』内でドラマ化、「もやい」としてオンエアー

2014
年、『父、かえる』で木山捷平短編小説賞、最終候補、『沖縄の雪』でゆきのまち幻想文学賞・佳作第一席、『にせの寝太郎』で阿賀北ロマン賞・童話部門、審査員特別賞、『十五歳の君に』で部落解放文学賞・詩部門

2015年、ふらんす堂より第一詩集『九月十九日』出版
2016年、同作で、第49回小熊秀雄賞候補。第18回小野十三郎賞受賞

2018年、思潮社より第二詩集『月影という名の』出版
2019年、装幀を手がけた同作で、日本ブックデザイン賞「ブックデザイン・パブリッシング部門」入選

2021年、短編『象と暮らして』第17回坊っちゃん文学賞佳作
2021年度、第71回H氏賞選考委員

2024年、詩篇『朱の友』第2回西脇順三郎賞新人賞候補
2024年、短編『父をたずねて三十里』第10回ブックショートアワード12月期優秀作品、のちに年間最終候補


【作品】
歌誌『短歌研究』9月号 短歌二首 2020
『夢三十夜』(学研プラス)短編「象と暮らして」「天使きたりて」収録 2021 
冊子『現代詩』・H氏賞選評「新しい人」 2021
詩と思想11月号 エッセー「猫が立ち去ったあとに」 2021
『カプセルストーリー(3分間のまどろみ)』(学研)短編「池の中の教会」収録 2023
短編「父をたずねて三十里」第10回ブックショートアワード優秀作品 2024(リンク)

【メディア】

朝日新聞・関西版(夕刊) 2016/10/03 小野十三郎賞 受賞インタビュー(リンク)
東京新聞 2016/10/07
朝日新聞・関西版(夕刊) 2016/11/28 小野十三郎賞 授賞式(リンク)
朝日新聞・デジタル版 2016/12/28
神戸新聞 2017/11/10 文学講座紹介「創作への思い語る」

【ドラマ】
NHKラジオ『ラジオ・ハートストーリーズ』 作品『もやい』 2013/07/09 OA

【ラジオ朗読】
愛媛・南海放送『明屋書店プレゼンツ あなたの本棚』 作品『象と暮らして』 2021/06/20 OA

【イベント】
房総てしごと博覧会 2016/10/7~10/16 ブラウンズフィールド・慈慈の邸(蔵ギャラリーjiji)
TOKYOポエケット2017  2017/7/9 両国・江戸東京博物館 
TOKYOポエケット2018  2018/7/15 北千住アートシアター・BUoY(ブイ)
第24回 クロコダイル朗読会 2018/9/30 原宿クロコダイル
房総てしごと博覧会(応援朗読ゲスト) 2018/11/4 ブラウンズフィールド・慈慈の邸(蔵ギャラリーjiji)
第27回 文学フリマ東京 2018/11/25 東京流通センター第2展示場
現代詩ゼミナール2019 詩の朗読 2019/1/12 東京アルカディア市ヶ谷

【講演】
姫路文連主催『七つ転んで、詩が生まれる』 2017/11/07 姫路市民会館・第1教室 


電子書籍・AmazonKindle作品一覧】

『森水陽一郎 作品集』2021

※以下の作品は、『森水陽一郎 作品集』の出版にともない、いくつか発売停止。

【長編小説】(カッコ内は執筆年)


【童話集・童話】


【詩集】
九月十九日 2015(2012-2015)



















【Q & A】


Q. 小説、詩、童話、シナリオなど、いろいろ書かれていますが、何から読めばいいですか。 

A. 短編集『キャベツ夫人と、いくつかのお話』は、肩ひじをはらずに、さらっと読み通せると思います。噛みごたえのある変わり種がお好みなら、中編小説『湖上の回廊』、人間の度しがたさと悪意、傷をともなう救済に向き合う体力があるのなら、長編小説『泣き男とスマイルバード』をおすすめします。また、ブログ内をたどっていけば、いくつかの散文や詩が、森のキノコのけなげさで、こっそり隠れています。
(上記の小説群は、すべて『森水陽一郎 作品集』に含まれています)

Q. 商業出版の本とほとんど値段が変わらないのですが、販売価格はどのようなポリシーで決めていますか。

A. たくさん読まれることももちろん大切ですが、どちらかというと僕の書く物語は「消化こそ悪いけど、なんだか腹持ちはいいな」と思われる場所を目指しています。そのゴールは荒波をこえた辺境の果てにあるので、そのぶん旅費も高くなるみたいです。

Q. 好きな作家、あるいは影響を受けたアーティストなどはいますか。

A. ほとんどの方が、すでに土に眠っています。一部の方が、毎朝走ったり、アトリエで絵筆を握ったり、青山のブティックでトルソーを睨んだりしています。

Q. 執筆のさい、音楽は聴きますか。

A. 聴いていますが、聴いていません。ある長編を書くときに、一日中エンドレスで内田光子の演奏する、モーツァルトのピアノ協奏曲をかけていました。おそらく3000回以上、同じメロディーが耳の穴をこそばしたはずですが、それが第何番なのか、いまもって知りません。

Q. 好きな動物はいますか。

A. 恵比寿のアパートで暮らしていたときに、毎日オスの黒猫が遊びに来てくれました。三回ほど、二人きりで年越しをしたでしょうか。いまでも彼がまとったやわらかなぬくもりが手のひらに残されていますし、塀にのぼってこま犬のように帰りを待ちわびていた夜の光景が、ありありと思い出されます。

Q. これから書きたい物語はありますか。

A. まだ表には出してないですが、すでに長いものから短いものまで、ひととおり書き切ってしまいました。これから時間をかけてネジの締め直しをし、たき火をかこむ村の語り部のつもりで、のんびり一作ずつ発表していきたいと思います。手を動かしてさえいれば、空井戸の底はそのうちしめるはずです。